1. Flutterとは?
Flutter(フラッター) は、Googleによって開発されたオープンソースのUIソフトウェア開発キットです。単一のコードベースから、Android、iOS、Web、Windows、macOS、Linux などの複数のプラットフォーム向けに、ネイティブコンパイルされたアプリケーションを開発することができます。
Flutterの大きな特徴は、その高速な開発サイクルと表現力豊かで柔軟なUIフレームワークです。ホットリロード機能を備えているため、コードの変更を即座にアプリに反映させることができ、開発者はUIの試行錯誤を迅速に行うことができます。また、ウィジェットと呼ばれるUIコンポーネントを組み合わせて、美しくカスタマイズされたユーザーインターフェースを構築することが可能です。
2. Dart言語について
Flutterアプリケーションの開発には、Dart(ダート) というプログラミング言語が使用されます。Dartは、Googleによって開発された、オブジェクト指向のクライアントサイド開発向け言語です。静的型付けと動的型付けの両方をサポートし、簡潔で読みやすい構文が特徴です。
Dartは、JavaScriptに変換することも、ネイティブコードにコンパイルすることもできるため、Webアプリケーションとネイティブアプリケーションの両方の開発に適しています。また、ガベージコレクションを備えているため、開発者はメモリ管理についてあまり心配する必要がありません。
Flutterでアプリを開発するにあたって、Dart言語の知識は必須です。このチュートリアルでは、Flutterでのアプリ開発を通じて、Dart言語の基本的な使い方についても学んでいきます。
3. このチュートリアルで学べること
このチュートリアルでは、FlutterとDart言語の基本を学びながら、簡単な電卓アプリケーションを開発します。具体的には、以下のような内容を扱います。
- Flutterの開発環境をセットアップする
- Flutterプロジェクトを作成し、基本的な構造を理解する
- ウィジェットを使ってUIを構築する
- ユーザーの入力に応じて状態を管理し、UIを更新する
- 四則演算を実装し、電卓の機能を実現する
- アプリのテーマを設定し、ダークモードに対応する
- アプリのアイコンとスプラッシュスクリーンを設定する
- アプリをテストし、デバッグする
- リリース用にアプリをビルドし、公開する準備をする
4. 対象読者
このチュートリアルは、以下のような方を対象としています。
- FlutterやDart言語を使ったアプリ開発に興味がある方
- モバイルアプリ開発の経験が浅い、または全くない方
- 他のプログラミング言語(JavaScript、Java、Kotlin、Swiftなど)の基本的な知識がある方
- 実際に手を動かしながら、実践的にFlutterを学びたい方
プログラミングの全くの初心者には少し難しいかもしれませんが、他の言語の経験があれば、十分についていける内容になっています。
5. 開発環境
このチュートリアルでは、以下の開発環境を使用します。
- Flutter SDK: 3.10.0 以上
- Dart SDK: 3.0.0 以上
- エディタ: VS Code (推奨) または Android Studio
- OS: Windows、macOS、または Linux
各環境のセットアップ方法については、次のセクションで詳しく説明します。
6. 完成イメージ
このチュートリアルを最後まで進めると、以下のような電卓アプリが完成します。
基本的な四則演算機能を備え、ダークモードにも対応したシンプルな電卓です。このアプリの開発を通じて、Flutterの基本的な使い方をマスターしましょう!