変数と定数 (let
, const
, var
)
JavaScriptでは、データを保存するために変数や定数を使います。それぞれの宣言方法と特性について説明します。
let
: 再代入可能な変数を宣言します。スコープがブロック単位であり、柔軟に使えるため、一般的な変数の宣言に使われます。javascriptlet age = 25; age = 26; // 再代入が可能
const
: 再代入不可能な定数を宣言します。値が変更されることを防ぎたい場合に使用します。javascriptconst pi = 3.14; // pi = 3.14159; // エラーが発生する
var
: 古いバージョンのJavaScriptで使われていた変数宣言方法です。スコープが関数単位であり、予期せぬ動作を引き起こす可能性があるため、現在ではあまり推奨されていません。javascriptvar name = 'Alice'; name = 'Bob'; // 再代入が可能
データ型(数値、文字列、真偽値、配列、オブジェクト)
JavaScriptにはさまざまなデータ型があります。
- 数値 (
number
): 整数や小数を表すデータ型です。javascriptlet price = 100; let taxRate = 0.08;
- 文字列 (
string
): テキストを表すデータ型です。シングルクォート('
)またはダブルクォート("
)で囲んで表します。javascriptlet greeting = "こんにちは"; let name = '太郎';
- 真偽値 (
boolean
):true
またはfalse
のどちらかの値を持つデータ型です。javascriptlet isMember = true; let isExpired = false;
- 配列 (
array
): 複数の値を一つのリストに格納するデータ型です。インデックス(0から始まる番号)を使って要素にアクセスします。javascriptlet fruits = ['りんご', 'バナナ', 'オレンジ']; console.log(fruits[1]); // バナナを出力
- オブジェクト (
object
): キーと値のペアでデータを管理するデータ型です。javascriptlet person = { name: '太郎', age: 30, isStudent: false }; console.log(person.name); // 太郎を出力
基本的な演算子(算術演算、比較演算、論理演算)
JavaScriptでは、データを操作するために演算子を使います。
算術演算子: 数値を計算するための演算子です。
+
(加算):javascriptlet sum = 10 + 5; // 15
-
(減算):javascriptlet difference = 10 - 3; // 7
*
(乗算):javascriptlet product = 4 * 5; // 20
/
(除算):javascriptlet quotient = 20 / 4; // 5
%
(剰余):javascriptlet remainder = 10 % 3; // 1
比較演算子: 値を比較するための演算子で、結果は
true
またはfalse
になります。==
(等しい):型を無視して値が等しいかを判定します。===
(厳密に等しい):型も値も等しいかを判定します。!=
(等しくない):型を無視して値が等しくないかを判定します。!==
(厳密に等しくない):型も値も等しくないかを判定します。>
(より大きい)、<
(より小さい)、>=
(以上)、<=
(以下)
javascriptlet a = 5; let b = '5'; console.log(a == b); // true console.log(a === b); // false
論理演算子: 複数の条件を組み合わせて評価するための演算子です。
&&
(論理積、AND):両方の条件がtrue
の場合にtrue
を返します。||
(論理和、OR):いずれかの条件がtrue
の場合にtrue
を返します。!
(論理否定、NOT):条件がtrue
ならfalse
を、false
ならtrue
を返します。
javascriptlet x = 10; let y = 20; console.log(x > 5 && y > 15); // true console.log(x > 15 || y > 15); // true console.log(!(x > 15)); // true
JavaScriptの基本文法を理解することで、より複雑なプログラムを作るための土台ができあがります。次に進む際には、これらの基本的な概念を使って実際にコードを書いて練習することが大切です。