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Pythonの始め方

公開日:December 14, 2024更新日:December 14, 2024
pythoncoding📄

さあ、プログラミングの世界への最初の一歩を踏み出しましょう!Pythonの素晴らしいコードを書き始める前に、すべての準備を整える必要があります。このセクションでは、Pythonのインストール方法とプログラムを書くための適切な環境("開発環境")の選び方について説明します。

1. Pythonのインストール

Pythonを使うには、まずお使いのコンピュータに"Pythonインタープリタ"をインストールする必要があります。"インストール"という言葉が少し怖いと感じるかもしれませんが、実際にはとても簡単です!以下の手順に従えば、すぐに使えるようになります。

PythonはWindows、macOS、LinuxなどさまざまなOSで動作します。それぞれのインストール手順を見ていきましょう。

Windowsでのインストール

  1. 公式サイトからインストーラをダウンロード: Pythonの公式サイト(https://www.python.org/downloads/)にアクセスします。"Download Python 3.xx.x"と書かれたボタンが見つかるはずです(xx.xはバージョン番号です)。それをクリックしてインストーラをダウンロードしてください。

  2. インストーラを実行: ダウンロードしたファイル(例: python-3.xx.x.exe)をダブルクリックしてインストールを開始します。

  3. インストール設定:

    • "Add Python 3.xx to PATH"というチェックボックスに必ずチェックを入れてください。これにより、後でコマンドプロンプトからPythonを簡単に実行できるようになります。
    • デフォルト設定でインストールする場合は"Install Now"をクリックしてください。
    • インストール場所やその他の設定を変更したい場合は"Customize installation"を選択できます。
  4. インストール完了: インストールが完了するまで少し待ちます。"Setup was successful"というメッセージが表示されれば成功です。

macOSでのインストール

macOSにはPythonがプリインストールされていることがありますが、多くの場合は古いバージョンです。したがって、最新バージョンをインストールすることをお勧めします。

  1. 公式サイトからインストーラをダウンロード: Windowsの場合と同じように、公式PythonサイトからmacOS用インストーラをダウンロードします。

  2. インストーラを実行: ダウンロードしたファイル(例: python-3.xx.x.pkg)をダブルクリックします。

  3. インストール: 画面の指示に従い、「続ける」をクリックしていきます。特に難しい設定はありません。

  4. インストール完了: インストールが完了すると"Installation was successful"というメッセージが表示されます。

Linuxでのインストール

Linuxでは、ディストリビューションのパッケージマネージャを使ってPythonをインストールするのが一般的です。具体的なコマンドはディストリビューションによって異なりますが、以下に代表的な例を挙げます。

  • Debian系(例: Ubuntu):

    bash
    sudo apt update
    sudo apt install python3
  • Red Hat系(例: Fedora):

    bash
    sudo dnf update
    sudo dnf install python3
  • Arch系:

    bash
    sudo pacman -Syu
    sudo pacman -S python

これらのコマンドをターミナルで実行すると、Pythonがインストールされます。

2. 開発環境の選択

Pythonをインストールしたら、次は"開発環境"を選びましょう。ここはPythonのコードを書く場所になります。デジタルアートを作成するためのキャンバスと絵の具のようなものです!

開発環境には大きく分けて"テキストエディタ"と"IDE(統合開発環境)"の2種類があります。

シンプルなテキストエディタ

テキストエディタは、文字を書くための基本的なツールです。WindowsのNotepadやmacOSのTextEditが例として挙げられます。

  • 利点: 軽量で起動が非常に速い。
  • 欠点: プログラミングに特化した機能がないため、コーディングが少し難しく感じるかもしれません。

人気のあるテキストエディタ:

  • Visual Studio Code(VS Code): Microsoftが提供する強力かつ軽量なエディタ。拡張機能が豊富で、Python開発が非常に快適になります(後述のIDEとしても使用可能)。
  • Sublime Text: 高速でカスタマイズ性が高いエディタ。
  • Atom: GitHubが開発したおしゃれなエディタ。
  • VimEmacs: 経験豊富なプログラマーに人気のターミナルベースのエディタ。

高機能なIDE(統合開発環境)

IDEはプログラミングのためのオールインワンパッケージです。コードの記述、実行、デバッグ(エラーの修正)などをすべて一つの場所で行えます。

  • 利点: 開発プロセスを効率化する機能が豊富。
  • 欠点: リソースを多く消費する場合があり、完全に使いこなすには時間がかかることも。

人気のあるPython用IDE:

  • PyCharm: JetBrainsが開発したPython専用のIDE。プロフェッショナル向けの環境で、優れたデバッグ機能を持ちます。無料のCommunity版と有料のProfessional版があります。
  • VS Code: 前述の通り、拡張機能を追加することで本格的なIDEとしても利用可能です。

インタラクティブモードで始めよう!

Pythonが正しく動作しているかを確認するために、"Hello, World!"を画面に表示してみましょう。

開発環境をまだ決めていなくても問題ありません!Pythonの"インタラクティブモード"を使えば、すぐにPythonを試せます。インタラクティブモードではコマンドを直接入力して、その結果を即座に確認できます。まるで計算機のように手軽で、テストに最適です。

インタラクティブモードの起動方法:

  • Windows: コマンドプロンプトを開き、pythonまたはpyと入力してEnterを押します。
  • macOS/Linux: ターミナルを開き、python3と入力してEnterを押します。
python
Python 3.11.4 (main, Jun 24 2023, 10:00:00) [Clang 14.0.6 ] on darwin
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>>

このような画面が表示されれば、インタラクティブモードが正常に起動しています。>>>はPythonがコマンドを待っていることを示すプロンプトです。簡単な計算を試してみましょう:

python
>>> 1 + 1
2
>>> 10 * 5
50

結果が即座に表示されます。これがインタラクティブモードの魅力です!

インタラクティブモードで"Hello, World!"を表示する:

次に、以下のコマンドを入力してEnterを押してみましょう:

python
>>> print("Hello, World!")
Hello, World!

画面にHello, World!と表示されましたか?これでPythonが正常に動作していることが確認できました。

初めてのプログラムを書く

次に、以下のプログラムをテキストエディタやIDEに書いてみましょう:

python
print("Hello, World!")

プログラムの実行方法

プログラムの実行方法は、選択した開発環境によって少し異なります。以下に一般的な方法を示します:

ファイルを保存して実行する

ほとんどのエディタやIDEでは、コードをファイルに保存してから実行できます。

  1. ファイルを保存: 書いたコードを保存します。ファイル名をhello.pyのように付けてください(.py拡張子がPythonファイルを示します)。

  2. 実行:

    • エディタ/IDE内で: 多くのエディタやIDEにはコードを実行するための組み込み機能があります。例えば、VS Codeでは画面上部の"Run"メニューから"Run Without Debugging"を選択できます。
    • ターミナル/コマンドプロンプトから: エディタやIDEを使わずに直接実行することもできます。

ターミナル/コマンドプロンプトを使用

ターミナルやコマンドプロンプトを使用すると、Pythonプログラムを柔軟に実行できます。

  1. 正しいディレクトリに移動: 最初に、保存したプログラムがあるディレクトリ(フォルダ)に移動する必要があります。

    • cdコマンドを使ってディレクトリを変更します。例えば、Documentsフォルダ内のPythonというフォルダにプログラムがある場合は、cd Documents/Pythonと入力してEnterを押します。
  2. プログラムを実行: 正しいディレクトリに移動したら、以下のコマンドでプログラムを実行します:

    • Windows: python hello.pyまたはpy hello.py
    • macOS/Linux: python3 hello.py

プログラムの出力がターミナルまたはコマンドプロンプトに表示されます。

3. 最初のプログラムを書いてみよう (数当てゲーム)

これまで対話モードで Python に触れてきましたが、ここからは本格的にプログラムを書いてみましょう! 最初のプログラムとして、簡単な「数当てゲーム」を作ってみます。

ゲームのルール

  1. コンピュータが 1 から 100 までのランダムな数を 1 つ決めます。
  2. プレイヤーは、コンピュータが決めた数を予想して入力します。
  3. コンピュータは、プレイヤーの入力に対して「もっと大きい」「もっと小さい」「正解!」のいずれかのヒントを出します。
  4. プレイヤーはヒントを頼りに、正解を当てたらゲームクリアです。

コードを書いてみよう

まずは、以下のコードをエディタにコピー&ペースト、または入力して、number_game.py という名前で保存してください。

python
import random

def play_number_guessing_game():
    number = random.randint(1, 100)
    print("1から100までの数を当ててみて!")

    while True:
        try:
            guess = int(input("予想した数は?: "))
        except ValueError:
            print("数字を入力してください。")
            continue

        if guess < number:
            print("もっと大きいよ!")
        elif guess > number:
            print("もっと小さいよ!")
        else:
            print(f"正解! {number} でした!")
            break

if __name__ == "__main__":
    play_number_guessing_game()

コードの解説

このコードは、大きく分けて 3 つの部分から構成されています。

  1. 準備:
    • import random: random というモジュールを読み込んでいます。これは、ランダムな数を作るために必要です。
    • def play_number_guessing_game():: ゲームのメイン部分を関数として定義しています。def は関数を定義する時に使うキーワードです。
  2. ゲームの進行:
    • number = random.randint(1, 100): 1 から 100 までのランダムな整数を 1 つ作り、number という変数に代入しています。
    • while True:: while は、条件が True の間、ずっと処理を繰り返すための命令です。ここでは True を指定しているので、break で抜け出すまで無限に繰り返されます。
    • try...except: エラー(例外)が発生した時の処理を記述するための構文です。
    • guess = int(input("予想した数は?: ")): プレイヤーに数の入力を促すメッセージを表示し、入力された値を整数に変換して guess に代入しています。もし数字以外が入力されると ValueError が発生するので、それを except でキャッチしてエラーメッセージを表示し、continue でループの先頭に戻ります。
    • if guess < number:, elif guess > number:, else:: if, elif, else を使って、guessnumber の大小関係を比較し、それに応じたヒントやメッセージを表示しています。
    • break: while の繰り返し処理を強制的に終了します。
  3. ゲームの開始:
    • if __name__ == "__main__":: この部分は、このファイルが直接実行された時にだけ、その中の処理を実行するための「おまじない」です。
    • play_number_guessing_game(): 上で定義したゲームの関数を呼び出して、ゲームを開始します。

4. プログラムの実行方法 (数当てゲーム)

number_game.py を保存したら、以下の手順で実行してみましょう。

  1. ターミナル/コマンドプロンプトを開く: Windows ならコマンドプロンプト、macOS/Linux ならターミナルを開きます。
  2. ファイルが保存されているディレクトリへ移動: cd コマンドを使って、number_game.py を保存したディレクトリに移動します。
  3. プログラムを実行:
    • Windows の場合: python number_game.py または py number_game.py と入力して Enter キーを押します。
    • macOS/Linux の場合: python3 number_game.py と入力して Enter キーを押します。

ゲームが開始されたら、コンピュータが決めた数を当ててみてください!